第8回「雄弁な経理担当者」(2010年11月16日)

経理関係の仕事をしている人は、人間は嘘をつくが数字は嘘をつかない、とか、ドンブリではなく数字に基づいた経営をしなければ、などとよく言います。
人間が嘘をつくというのは当たっていると思いますが、数字はどうでしょうか。
今回は、これに関してお話ししようと思います。
昔、テレビ(ほぼNHKに間違いありません)で、日本人のアナウンサーと日本語を話せる西洋人(ドイツ人だったと思います)が、日本人は自分の意見をハッキリ言えるか言えないか云々の対談をしているのを見たことがあります。
西洋人の出演者は、「自分の意見をきちんというべきだ」と主張していたのですが、アナウンサーに「雄弁は銀 沈黙は金、という諺は西洋にもあるんでしょう?」とツッ込まれて、返答できず苦笑いしていました。それでもその西洋人は、「でも、やっぱりモノを云わない人は評価されない」と、最後まで譲らなかったのです。
その時、もし私が出演していたらこの西洋人に助け舟をだしてやれたのに……と思いました。というのも、さらに昔の1970年代の事ですが、当時「経済セミナー」(確か中央経済社発行)という月刊の雑誌があり、その雑誌で「雄弁は銀、沈黙は金」という諺についての、常識とはまるで逆の解釈を読んでいて、その記憶が鮮明に残っていたからです。


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