第92号「池江選手の白血病を本当に心配しているのか?」(2019年2月16日配信)

 
池江選手の白血病に関して私は心配していない訳じゃない。治療に専念し、完治してほしいと心から念願している。そして、このところのバカげたマスコミ報道、オリンピック担当大臣への批判には非常に恐ろしい風潮を感じているのだ。
要するに、大臣発言の「池江選手が白血病の治療でオリンピックに出場できなくなれば、メダルが期待できなくなる」というニュアンスがけしからん、メダルと結びつけないで純粋に池江選手の病気を心配しろ、ということらしい。
大臣を批判する連中に対し、よくもここまで自己中心的な考えが出来るものだと思う。オリンピック担当大臣なら常にオリンピックの事を考えて当然だろう。メダルの獲得予測や他の選手への影響に触れて何が悪いというのか。
 大臣と池江選手はおそらく赤の他人だ。政治家はいつもいつも赤の他人の病気を心底、心配しなければいけないのか。日本では絶え間なく誰かしら病にかかり、亡くなっている。政治家は四六時中嘆き悲しみ、患者の容体を心配し続け、この人が引退したら経済界に大きな損失が出るなどと話してはいけないことになる。それとも池江選手は特別だと言いたいのか? あまりにもバカげた幼稚な思考だ。
 特に問題と感じるのは、庶民のみならず野党国会議員まで幼稚になって国会で追及していることだ。こんなことは国会議員の仕事じゃない。他にやることが山積しているだろう。国の難局が見えていないのか。低レベルの野党議員に言いたい。池江選手の白血病を政争の具にするな。
そして野党議員よりもさらに情けないのが、こうしたバカげた風潮を延々と垂れ流しているマスコミだ。大臣を批判しているこうした連中に聞きたい。家の大黒柱が不治の病に罹った時、家族が今後の生活・経済面の心配をするのは不謹慎か? 身内だから心底悲しむはずだが、たとえ肉親であっても同時にカネの心配もするだろう? 自分で出来もしないきれいごとばかり言うな!当たり障りのないことしか言えないコメンテーターでは存在意義はない。マスコミには期待できないなどと言っていられない。最後の砦だ。TVで意見が言えるという大変な武器を持っている以上、マスコミにもコメンテーターにももっともっと頑張ってもらいたい。
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