第88号「画期的新DVDレコーダー」(2018年12月6日配信) 

 
 最近の民放TVについて思うところを述べてみたい。
民放だからコマーシャルが入るのは仕方がないとして、その時間が長すぎる。

 かつてのTV放映では大体15分ごとにコマーシャルが入り、1回ごとに流されるコマーシャルの本数は3~5社分程度であったように記憶している。
ところが最近ではコマーシャルが入る間隔が狭まり、さらに1回のコマーシャルで流される本数が10社分位に増えている。もう終わるだろう、もう終わるだろうと思いながら見ているのだが延々と続く。あまりにもしつこいので、コマーシャルのスポンサー、さらには登場しているタレントに対する反感ひいては嫌悪感さえ湧いて来る。

 ようやくコマーシャルが終わって番組本体が始まるかと思うと、かなり遡のぼったところから始まる。ついさっき見たばかりの番組をもう一度見せつけられる。視聴者は否応なく貴重な自分の時間を奪われることになる。見たい番組は録画して、後日空き時間にコマーシャルをすっ飛ばしてみているが、この重複放送部分は省きようがない。
 実質30分の内容を、重複放映とコマーシャルで1時間にひき延ばしているということだ。酒を水で薄めて売っているようなものだ。

 経営的に苦しくてそうせざるを得ないのかとも思ったが、民放TV局の正社員の給料は相変わらず高額だ。会社の姿勢(経営陣の考え)として視聴者を小ばかにしている。トップが高尚な理念を持っているとは思えないという事だ。
 パクリ番組が多くどの局も似たような番組をやっている。そういう番組に登場するタレントも、口に食物を入れたまましゃべったり犬食いをしたり箸をきちんと持てなかったりと行儀がよろしくない。どんな家庭に育ったのかと言いたくなる。TVは、食事の時とか一服したい時とか偶に見る程度だが、それでもこうした場面にちょくちょく遭遇する。

 アナウンサーの劣化も甚だしい。アナウンサーにとって言葉は商売道具、商品の筈だ。それなのにまともに母国語を使いこなせていない。嘆かわしい限りだ。
 直近の例を挙げよう。平成30年12月4日は異常に暖かかった。翌日の12月5日早朝には、昨日は観測史上12月としての最高気温を示した観測地点が何か所だったとか、どこそこでは夏日だったとか、真夏日一歩手前だった等とTVが報じていた。ある局の女子アナが「お台場ではアイスクリームをほおばる姿が云々」と報じたのである。「ほおばる」とは口の中一杯に食べ物を詰め込んで食べることだ。アイスクリームをほおばる人がいたら見てみたいものだ。
 同じ12月5日早朝の事だが、「アイスクリームほおばる」局からチャンネルを変えたら今度はやはり女子アナが「次はトラフィックインフォメーションです」と言って「JR各社は云々」と話し始めた。
 こういう言い方に変えたのか、それともこの日だけ気分で変えたのか、いつも聞いているわけではないので分からないが、従来は「交通情報」と言っていたはずだ。分かりやすい立派な日本語があるのになぜそれを大事にしないのか。カタカナ英語を連発すれば高級なのか!

 
 民放TV局は、番組を作る能力がなく外注頼みである事、しかも相当に安い価格に値切っていること等、悪い評判は以前から聞いていた。しかし上から下までTVがなぜこんなにも劣化したのか考えて、原因の一つを思いついた。民放各局では、有力者や芸能関係者やタレントの出来の良くない二世をコネ採用することが多いそうだ。原因はこれだ!不出来な者を採用し続けていれば組織がおかしくなるのは当然だ。

 いっそのことTVを廃棄しちゃおうかとも考えているが、NHKはストレスなく見れるし、いくつか民放にも見たい番組がある。今のところTVはまだ必要だ。私の希望として重複部分をカットできる画期的新DVDレコーダーを開発して欲しい。これが販売されたら必ず購入する。

 
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