第14回「我が家はなぜか皆長寿」(2010年12月15日)

 お正月が近づいてきましたから、今回はおめでたい長寿のお話です。
大分前の話ですが、12年以上乗り続けたクルマを廃車処分にしました。故障が多くなってきたこと、駐車料金や税金といった維持費の負担が大きいことから、軽微なる物損事故を契機として決断したのです。
 走行距離は10万kmに近く、中古車買取業者の電話査定では『値段がつきません。逆に4~5万円廃棄料がかかります』といわれた代物です。業者がクルマを引き取りに来る日の朝、車体をきれいに拭いてタイヤにお神酒をかけ、写真を撮ってお別れしました。それ以後、10年間クルマなしの生活で、稀に不便を感じる事はありますが、暮らしていけます。

 少し前の話ですが、35年位使用した扇風機が発火し、老人夫婦が焼死したというニュースを見て、大学卒業後すぐ購入した扇風機を廃棄してしまいました。私は、機能維持のために、時々人が監視しているところで運転すれば危険はないし、博物館的価値が出るかも知れない、と存続を主張したのですが、臆病な家内が病的に廃棄を主張し、とうとう私の留守を狙って廃棄してしまったのです。

 同じ頃、19年も活躍した二槽式の洗濯機も、とうとう全自動に買い替えました。ところがこの買い替えでは大きな悔いが残りました。というのも新しい洗濯機が大きすぎて、元の場所になかなか入らず、二人の配達員のうちの一人とああでもない、こうでもないと話し合っているうちに、もう一人の配達員が二槽式洗濯機をサッサと運び去ってしまったのです。
 購入時に、旧い洗濯機の処分も依頼していたので当たり前の行為なのですが、19年もの間、家族のパンツやら靴下やらを不平も言わず洗い続けてくれた洗濯機に対して、『お前は良く働くねぇ』などと言って家族の一員のような気持ちを抱いていたのに、家族の誰にも気付かれずに連れて行かれてしまったのです。

 以前、『お産で入院中、看護婦さんがチョット持ち場を離れ、誰も居なくなった僅かのスキに、息子がツルンと飛び出してしまい、乞食が一人で子を産んだような惨めな気持ちになりました。だれにも祝福もされず騒がれもせず飛び出した息子がかわいそうで、夫にも打ち明けられません。』という、ある女性の投書を読んだ事があります。


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