第１２回「財務分析とコッペパン」（2010年12月3日）
皆さんは「コッペパン」というものを知っていますか？
私が小さい頃、家は貧しかったのですが、それでも私たち兄弟は毎日１０円のお小遣いをただの一日も欠かすことなく貰っていました。そしてその１０円で、私はずっとコッペパンを買い続けたのです。ちなみに当時の１０円はいまの貨幣価値なら６０～１００円程度と思われます。
コッペパンというのはラグビーボールをスマートにしたような形で、胴の直径が１０ｃｍ位、長さが２５ｃｍ位と大きいのですが、アンコもジャムも甘納豆も入っていない、全部が小麦粉だけで出来ているパンなのです。
いくら粗食に慣れた当時の子供でもたまにはアンパンを食いたい、というのは極自然なことで、あるとき私は豪華にもアンパンを買い、兄はさらに豪華に小さな「一口羊羹」を買ったのです。そして家に帰って、母に「カァちゃん、これ買ったよ」と見せたのです。褒めてもらえると思って…
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